着物の生地 14種類を図解!

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以前、盛夏の時期に着る絽の着物を買おうと思ったのですが、

盛夏の時期の着物代表・絽であっても、ポリエステルのものだと、浴衣よりも暑い場合がある

と言われて「????」となって購入を断念したことがあります。

一言で着物と言っても、素材から織り方まで数種類あって、こんがらがりますよね💦

この記事では着物の素材、織り方から完成した生地の種類まで、なるべくわかりやいように図を交えつつ解説していきます。

目次

着物の生地の概要

着物の生地は、素材から糸を作り出し、その糸を染めて織ったものです。

着物の生地のもととなる素材は、大きく5種類に分けることができます。

①絹
②木綿
③化繊
④麻
⑤ウール

この素材からできた糸を、生地にする前に染めるものを「先染め」、織って生地にしてから染めるものを「後染め」といいます。

①糸 → 染め → 織る → 生地 (→仕立てる)
②糸 → 織る → 生地 → 染め (→仕立てる)

先染めでも後染めでも同様に、4種類の織り方があります。

①平織
②綾織(斜文織)
③繻子織
④からみ織(もじり織)

そして、それぞれの素材から作り上げた糸をいずれかの織り方をして、染め上げられた生地は14種類に分かれます。

①羽二重
②ちりめん
③ちぢみ
④綸子
⑤絽
⑥紗
⑦羅

⑧御召
⑨絣
⑩緞子
⑪紬
⑫木綿
⑬麻
⑭ウール

ここまでの内容をまとめた、生地になるまでの流れは以下のとおりです。

着物の生地は5種類!

着物の生地は大きく分けると「絹」「木綿」「化繊」「麻」「ウール」の5種類に分けることができます。

スクロールできます
生地原材料日光保温性通気性手入れ金額着付けの
しやすさ
着物の
種類
蚕の繭弱い変色高い普通難しい高い普通ALL
フォーマル
木綿綿花の綿強いOK普通高い簡単普通普通夏物
おしゃれ着
綿花の茎強いOK普通高い簡単普通普通普段着
ウール羊毛強いOK高い悪い簡単普通普通普段着
化繊ポリエステル・
ナイロン・レーヨン
強いOK悪い普通簡単安い難しいALL
各製品の比較

【特徴】

蚕の繭から引き出された絹糸を織った生地で、着物の中で最高級の生地素材です。

美しい光沢があり、保温性に優れるなど、衣類の生地として優れた性質を持ちます。

【生地を用いた着物】

染料にも染まりやすく、美しい模様を描くことができるため、振袖や留袖など格が高い着物はほんどが絹でできた生地が使われています。

【注意点】

水に弱く濡れると縮む、カビやすい、毛羽立ちやすい、日光にあたったり、時間の経過で色が変わりやすいなどお手入れ、管理に注意が必要です。

木綿

【特徴】

綿花から採取した繊維で、英語ではコットンといいます。

肌触りがやわらかく、吸湿性や通気性に優れ、水にも強く丈夫なので実用性の高い生地です。

値段もお手頃で、洗濯もしやすい木綿は手入れも簡単で、日常着として気軽に着ることができます。

全国各地で生産され、各産地により風合いがことなります。

寒い時期は久留米絣や片貝木綿などの厚手の木綿を、暖かい時期は伊予絣や綿薩摩などの薄手の木綿を選ぶと良いでしょう。

生地がつるつると滑らないので、着付けも非常にしやすいこともポイントです。

【生地を用いた着物】

木綿の代表的な着物は浴衣です。

繊維が太く丈夫なため、裏地をつけない単衣仕立てが一般的です。

単衣仕立ての着物でも、袷の時期に着ることができます。

【注意点】

縮みやすくシワになりやすい点には注意が必要です。

洗った後は、脱水は軽くにとどめ、完全に乾ききる前にアイロンをかけるとシワが取れやすく、きれいに仕上がります。

【特徴】

綿の茎から採取した繊維で、英語ではリネンといいます。

着物の生地の中でもダントツ、通気性、吸湿性、速乾性に優れ、絹や木綿より軽いのが特徴です。

水にも強いので多くのものは家庭で洗濯することができます。

上質な麻は「苧麻ちょま」と呼ばれる植物から繊維を採取し、この繊維で作られてた生地は「上布じょうふ」と呼ばれ、とても高級なものです。

産地の名前から越後上布、能登上布、八重山上布などと呼ばれ、特に越後上布はユネスコ無形文化遺産に登録された国重要無形文化財となっています。

【生地を用いた着物】

通気性、速乾性に優れるため、盛夏の普段着に使われることが多いです。

【注意点】

肌触りはゴワゴワしており、やや硬めの手触りと感じる方が多いですが、何度も着ているうちに肌になじんできます。

シワになりやすいという欠点があるので、長時間の正座などは注意が必要です。

また染色しずらい素材のため、色合いが素材を生かした落ち着いた風合いのものが多いです。

ウール

【ウールの特徴】

羊の毛から作られた繊維で、ふっくら感と保温性が高いこと、シワになりにくいことが特徴です。

軽くて動きやすく、また型崩れもしにくいので扱いやすいと昭和に入ってから爆発的に普及しました。

最近では絹糸を織り交ぜたシルクウールという独特のしなやかさを持ち合わせた生地が、新たな街着として注目されています。

【ウール生地を用いた着物】

冬用の普段着として仕立てられることが多いです。

生地が丈夫で厚手なので、裏地をつけない単衣仕立てが一般的です。

サマーウールもありますが、保温性に優れるため、冬の着用がおすすめです。

【ウールの注意点】

虫の害にあいやすいので保管の際には、ほかの生地の着物とは分けてしまうようにしましょう。

また、人によっては羊毛の毛羽立ちが、チクチクすると感じられることもあります。

化繊

【特徴】

化繊は、科学的に合成して作る化学繊維のことで、ポリエステル・ナイロン・レーヨンなどで織られた生地のことです。

金額が木綿や麻などの天然素材に比べてお手頃、家庭で洗濯ができる、シワになりにくいといったメリットがあり、初心者におすすめです。

雨が降りそうな天候が不安定な日や汚れる可能性があるとき、旅行などですぐにお手入れができないときに一枚あると重宝します。

【生地を用いた着物】

訪問着や色無地、小紋、紬風、浴衣など着物にとどまらず、帯や長襦袢、下着に至るまでさまざまなものが化繊を使って作られており、訪問着や色無地なら礼装用として着用することもできます。

絹に比べて、風合いや吸湿性・通気性は劣りますが、最近では天然素材のものと見分けがつかないような印象のものも増えてきています。

【注意点】

生地が均一なため、着付けの際に摩擦がなく、非常に滑りやすいです。

着物は着つけにくく、帯は緩みやすいことには注意が必要です。

「染め」と「織り」の違い

「染め」と「織り」の違いは「後で染めるか」「先に染めるか」の違いです。

布は糸を織って作ります。

白い糸を織って布にし、それを染めて色柄をつけたものを「染め」といいます。

一方で、先に糸を染めたものを織って模様を出したものを「織り」といいます。

染めと織りの「格」

染めの着物はやわらかくフォーマルな着物として仕立てられます。

織りの着物は染めの着物に比べて硬く、主に街着として着られます。

帯の場合、着物とは逆で、織りの帯が格が高くフォーマルで、染めの帯がカジュアルとされます。

織りの帯は金糸・銀糸を使った豪華なものが多く、染めの帯はやわらかな印象を与えます。

帯の形によりさらに種類が分かれますが、形よりも柄の風格でフォーマルであるかどうかが決まります。

着物 染めの生地

繭から引き出した糸を撚り合わせた生糸と呼ばれる絹糸を用います。

生糸についているたんぱく質を除去するとつるんとした光沢が生まれます。

織り方によって「綸子」「ちりめん」「絽」「羽二重」など、さまざまな質感の生地が出来上がります。

この白生地を織ったあと、色を染めるため、「後染め」の着物と呼ばれます。

着物の種類や染め方によって適した生地が織られます。

綸子

綸子は光沢があり、華やかな雰囲気の生地です。

絹糸を経糸と緯糸に複雑に交差させ、凹凸をつけた「地紋」とよばれる模様を織り出したものが多い生地です。

ちりめん

緯糸に強い撚りをかけた生糸を使います。

生地に“しぼ”と呼ばれる凹凸ができ、独特の風合いがあるのが特徴です。

縞状の筋が特徴。

夏の着物や帯、小物に使用します。

羽二重

生糸にまったく撚りをかけず、なめらかで艶やかな生地感が特徴です。

「塩瀬」が有名です。

着物 織りの生地

染めの「やわらかもの」に対して「硬い着物」と呼ばれる織りの着物は主として紬を指します。

織りの着物は格が高くなく、主に街着として着られます。

糸を染めてから織るので、「先染め」の着物と呼ばれます。

茹でる前に羽化してしまった繭はくず繭と呼ばれ、生糸を作るのに向きません。

くず繭を茹でて広げ、真綿にしてから手で撚りをかけて紡いだ絹糸が紬糸です。

筋があるため素朴な風合いがあるのが特徴です。

現在では技術が進み、紬糸を生地にしてから染める後染めの紬も登場しています。

紬は糸の種類によって4つに分けられます。

結城紬

くず繭を茹でて真綿にしてから紡いだ紬糸で織ったものが結城紬です。

牛首紬

2匹の蚕が入った玉繭から紡いだ玉糸で織ったものです。

大島紬、黄八丈

もともと紬糸で織られていたが、現在は生糸で織られているもの。

機械織りの一般的な紬

生糸が取れないくず繭を使った紬。

御召 おめし

御召とは、もとは柳条縮緬と呼ばれる縮緬の一種で、表面にしぼがある御召縮緬の略称です。

生糸を染めたあと、ちりめんと同様に強い撚りをかけ、その糸を用いて織りあげます。

織りの着物の中でももっとも格上です。

木綿

室町時代になると綿花が栽培され始め、浴衣や普段着の素材が麻から木綿へと変わりました。

この記事の参考
着物のコラム|THE GOLD

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この記事を書いた人

20代後半のOLで、裏千家で茶道を始めて10年ほどになります。
お菓子が食べたくて入った茶道部から10年…。
現在もゆるゆると続けています。
茶道を始めて1番よかったことは、一生の趣味を見つけたこと!
やればやるほど、奥が深くておもしろい世界です。

私の記事が少しでも参考になれば幸いです(*^^*)

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